百味箪笥

今年は小さい秋を見つけることができないのかなと、寂しい気持ちでうつ向きながら歩いていました。

その時です。そこはかとなく漂う金木犀の香りと、足元に銀杏が落ちていました。季節は裏切らずに秋を私に届けてくれました。
こうした小さな気づきや出来事を私は百味箪笥(ひゃくみたんす)にしまいます。今で言えば多くの引き出しとかツールとかちょっとオーバーですがビッグデータでしょうか。
病気の方のお話し相手のために、できるだけ百味箪笥に収めておくように心がけています。
この百味箪笥は私が社会人になった時に、父親から聞かされ今とても役に立っています。

最近、歳のせいでしょうか、百味箪笥の引き出しの場所を時々忘れることがあります。
病気の方とお話し相手をさせていただくには、まだまだ引き出しが空いています。
百味箪笥という表現は病気の方には効果があるように思いませんか。