一言の波紋

日頃から明るく活発な友人の声が曇って聞こえた。

「何かあった」「わかる」
実は楽しい食事会が、一人の一言で一瞬にしてショックを受けたという。さらに友人によれば、その食事会は友人以外に数名の参加者にも記念の食事会であった。
その一言とは、ちょうど周囲には主催者を始め主要な方たちの中で発せられた。
友人に「○○さん、5皿目ですよ」

この一言で友人は、一瞬にしてこれまでの信頼の気持ちが音を立てて崩れたという。
友人との付き合いの日が浅ければ、仕方ないかなとも私は思う反面、もう一言付け加えれば、友人は傷つかなかったのではないでしょうか。
「○○さんはとても美味しそうに召し上がるのね、私は食が細いので」

ぐらいでストップしておけばよかったのではないでしょうか。

友人も気を取り直して初めて一緒に食事をしたから、自分の大食漢に驚いたのではと、気持ちを整理しているという。

ただ皿数を数える行為はどう思うと私に問いかけています。

『許す』という言葉を友人の細胞が目覚めてくれることを待っています。