向日葵を携えて

きょう18日は「父の日」であり、ちとの命日だ。

父の日には向日葵がプレゼントに好ましいとの記事を昨晩、日本経済新聞で知った。

 

故郷の自宅の庭にも、毎年欠かさず、大輪の花を咲かせていた。

 

最近、両親と過ごした故郷の夢を頻繁にみる日が続いている。

 

実に、綿密に、よくこんな細かいところまでと驚くほどで、急に、父親に会いたくなった私は、向日葵の花を携えて、お墓参りに出掛けた。

 

生前の父親は、苦虫をつぶしたような顔をしている時と、仕事で東京や関西、四国など出張の際に、私を連れて、その土地の美味しいものを食べさせてくれる時の嬉しそうな顔という二面性を持っていた。

 

夢に出て来る父親は、私が喜ぶものを知っていて、「美味しいか?」と、

話しかけ「うん」と頷くと、「そうか、うまいか」と顔をほころばせた。

 

向日葵の花を持って、墓前で父親に思いの丈を話していると、これまで強張っていた全身の力が、ふわっと軽く和らいでいた。