ただならぬ声

兎に角、私はマンションの管理組合の理事長としての大役は終わり、やっと自分の時間を取り戻すことができると、準備を始めた矢先である。

 

インターフォン越しに、管理人からの連絡にただならぬ状況が発生していることを察知した私は、20日の総会後、現在自分の立場を忘れてエレベーターに急いだ。

 

この行為が、そもそも、理性を失していたというか、冷静さを失っていたことは否めない事実である。

 

嘗て、仕事で新幹線を利用することが多い現役時代、「只今、急病人との連絡で、ドクターはいらっしゃいませんか」と、、緊急事態を知らせる車掌からの社内アナウンスを何度か聞いた経験がある。

 

私は、唯の医療ボランティアであるが、ドクターのお手伝いができるのではないかと、瞬時に立ち上がってしまうところがある。

 

落ち着いて考えてみると、素人同然の私の驕りというか、思い込みに過ぎず、反省をしている。

 

正に、今回も同じ現在の管理組合の私が置かれている状況に対しての冷静が欠如していたという事である。

 

残念なのは、数日前、「規約の義務化」にこぎつけた私としては、管理規約違反であることは明白だが、私には既にその任にあらずということだ。

 

そんな重苦しい気持ちを、WBCのさようなら逆転劇で一掃される。