のぞみ87号に乗って

11月を迎えた私には、頭の中はふるさと以外のことは考えられず、もういくつ寝るとといった心境の日々を過ごしていた。

 

よって、取り上げるほどの話題もなく、私は「ふるさと帰りたい病」のみであった。

 

アナログながら、レクチャーを受けながら、入手した「のぞみ87号」に、乗って、座席に着席した時、夢ではなく紛れもなく、私は、凡そ3年近く

新型コロナウイルスによる為に、帰郷できなかったが実現可能になった。

 

やっと、我慢していたふるさとに向かって、動き始めた。

車内放送で、「右手に今日は素晴らしい富士山は見えます」とのアナウンスに、これまで何回と帰郷した私にとっては、初めてのご案内であった。

 

其の後、姫路城が、建物の隙間を縫って見えるのに期待したというのは、これまでの帰郷でも見落としがちであった。

 

何とか、記憶を辿り、4回も、建物の間を縫って、姿を見せてくれた。

 

私は、こんな恵まれた帰郷は無いと、今回の里帰り計画に自信を持った。