歴史を刻む巨木

今日も、夕刻、日課になった散歩をしながら、満月が近くなったメタボの月を見上げながら、歩いていた。

 

道路に面した街路樹のイチョウは、残念ながら、まだ斑に色づいている。

偶然、その反対側に、これまで気付かなかったビルの屋上にまで達するような巨木が目に入った。

 

イチョウより遥かに群を抜いて高く、幹は独特の形態で、たくましさすら感じる太さである。

 

見過ごしていた巨木を見上げると、10階建てのビルの屋上に届いている。

 

すぐに興味を持つ私は、巨木に近づくと、銘板に「景観重要樹木」とあり

その下には、樹木を植樹した経緯、歴史が風雨に晒されてか、うっすらと

読みとれる。

 

その巨木は「メタセコニア」といわれ、北半球では化石として発見された「生きた化石樹木」といわれているそうだ。

因みに、和名は「曙杉」と呼ばれ、25~30メートルに成長すると。

 

どうやら、建物の竣工時に、企業の成長を願って植樹したとある。

 

もう一本の巨木も、毎日の散歩コースに欠かせない現在では、区立の高等学校の校庭内に、歴史を感じる大イチョウがある。

 

こちらは「都天然記念物指定」とあり、遡ること寛永9年(1632)年

肥前国の藩主の敷地に、小堀遠州が造営したといわれている。

 

いやはや、わが散歩コースにこんなに素晴らしい巨木があるとは、「目を何処につけて歩いているのだ」と言われそうだ。

 

2本の巨木からエネルギーを頂く散歩に弾みがつきそうだ。