はりはり漬け

極力、日常の買い物を、効率よく「おうち生活」を続けるためには、私は乾物類を買い求めている。

 

必ず、ストックしているのは、切干大根、乾燥椎茸、若芽、胡麻、鰹節等

パックに入ったものばかりであるが、散歩に出かける前とか、夜寝る前に

戻しておくようにしている。

 

切干大根について、かれこれ、10年前に、ある青年が、私の目の前に、彼は、手製の「はりはり漬け」を私に持ってきてくれたのである。

 

とても、味付けといい、名前が「はりはり」とあるように、嚙んだ時の感触もなかなかのもので、久しぶりに私は懐かしく、食した。

 

その後、彼は、すっかり「はりはり漬け」作りに、ハマったようで、三杯酢の従来の味付けから、彼なりに工夫した味付けの「はりはり漬け」を、

持参してくるようになった。

 

やがて素敵な、結婚相手恵まれた彼は、やがて、結婚式の引き出物にも、二人の手作りの「はりはり漬け」が添えられていた。

 

その後、子どもにも恵まれ、将来をカナダでの生活をする決心をして、移住することになった。

 

二人の子供と共に、カナダでの永住権も得て、本来であれば、コロナ禍で

無ければ、2020の東京オリンピックに帰国する予定だといって、旅立ったが、いまだ、その思いは叶わないでいる。

 

年に一度、元気にカナダでの生活をエンジョイしているメールが届く。

 

カナダでも「はりはり漬け」を作っているのかなとか、もしかしたらカナダ風の味付けにしているのだろうかと、「切干大根」を手に取ると、私はかつての懐かしい思い出と共に、想いを馳せている。

 

因みに、今日は24節気の一つ、「白露」である。

季節が、夏から秋へのかわりめで、夜中は大気が低温に夏といわれているが、彼らが住んでいる町は、とても厳しい寒さの地と聞いている。

 

もしかしたら「はりはり漬け」もフリーズしちゃうのかも。