宇宙でのランデブー

今日は、診察日なので、いつもより、早く目が覚めたら、ラジオで今日は

1988年無人宇宙船の「ひこぼし」と「おりひめ」がドッキングに成功した日だと流れた。

 

思わず、気持ちが晴れやかになるも、空はどんよりと重苦しいままだが、

これまでの記憶で、「七夕」になかなか、「彦星と織姫」が逢えたなと

思う日は少なく、例え技術試験衛星の無人宇宙機同士でも、嬉しく、笑顔を久しぶりに取り戻す。

 

更に、いつもの朝のルーティンである新聞を開くと、もう一つ、笑顔というか、思いがけない記事が目に入った。

 

日本経済新聞の朝刊に、連載8回になる「装丁の美 十選」を毎日、楽しみにしているが、今日7日は佐野繁次郎の装丁作品が掲載されていた。

 

嘗て、編集部に在籍していた頃に、「銀座百点」の表紙を、確か、創刊号から特徴のある「銀座百点」の手書き文字といい、絵画というよりコラージュ的な雰囲気をあり、毎号楽しみにしていた記憶が蘇り、これまた、懐かしく、私の心を和ませてくれた。

 

小雨が降って、僅か、数分病院まで歩くが、何となくしっとりと洋服が

濡れている。

 

さて、主治医とは、20年近く、私を診察しているので、診察室に入るや

マスク越しの私から、素早く、声の調子、動作振る舞い、気づかない表情からも察知するのである。

 

お陰様で、案じていたデータは数値として出てこないのであるが、いつものパワフルさがなく、ずいぶん精神的に疲労感があると、しっかりと私の

気持ちを聴き、アドバイスは一言で終わる。

 

コロナワクチン接種を済ませていても、今後、東京は緊急事態宣言の下で不要不急の外出を控えるという、長い自助生活が待っている。

 

診療を終えて帰る時、小雨はやみ、青空が広がっていた。