和菓子の力

今朝、エレベーターに乗って、「今日は和菓子の日」とのインフォメーションに、嘗て、美術の仕事をしている時、画家をはじめ、得意先の販路を広める際に、「和菓子」を利用したことを思いだした。

 

今の時代と違い、足を運び、企業の秘書室に、必ず、同じお店の和菓子を

持参したのである。

 

また、当時は、女性が商いをするということは、微妙な部分があった。

 

そこで、私は、故事ことわざにある「将を射んと欲すれば先ず馬を射よ」

ではないが、画家の先生には、奥様が喜んでいただけるもの、企業には

重役や上席の方に、取り次いで戴くためには、秘書室に、顔を繋いでいることがキーポイントとの想いから「和菓子」と決めていた。

 

時には、企業の役員のご自宅に、奥様におやつタイムのアポイントを取り、御一緒したりしたものだ。

 

たとえ、留守でも、玄関先に、同じお店の袋で、私が、訪ねたことを察しすまでに至ったのである。

 

和菓子でも、その季節に因んだ和菓子を選び、この作戦は成功したと今でも思っている。

 

因みに、今日は疫病退散の祈願をしたといわれ、16種類の和菓子を神前に

備え、16日を「嘉祥菓子」の故事から、制定されたそうだ。

 

然もその制定日は1979年とあり、私が、美術の仕事を始めた年でもあり、

「和菓子」との不思議な縁を感じた。

 

改めて、「和菓子の力」の恩恵に感謝しなければと想った。