引き算の人生

天候のせいにはしたくないが、五月晴れには程遠い日々に、日課の一万歩の散歩をさぼっている。

 

何となく体に水分が貯まっているようで、体を動かすのが、鈍くなってきている。

 

17日の月曜日は、3か月に一度のデンタルケアの日でひで、久しぶりに銀座へ出かけるので、朝から、気持ちがウキウキしていたが、何と、皮肉にもアゲインストの強風に、体を支えるのが精いっぱいで非常に疲れた。

 

翌日の19日は、昨日からの新型コロナウイルスの予防接種にトライしたが、アナログの電話に勝敗ありといった結果に終わった次第である。

あまりにもストレートに予約出来て、勢い込んでいた梯子を外された想いに逆に疲れを覚えた。

 

お疲れ気味なので、今日は新聞の切り抜きを整理すると決め込む。

 

5月9日の日本経済新聞のサイエンス面に、「現代人は『引き算』が苦手」という見出しに、思わず、引き込まれて読み始めた。

 

バージニア大学の研究チームによれば「人間は引き算の決断が苦手で、

足し算にこだわるから」と、英科学誌のネイチャーに発表したとある。

 

読んでいるうちに、確か、医療ボランティアの時に、品のいい高齢の女性の方から、「あなたは、まだわからないでしょうが、歳をとるということは、神様からいただいたものを一つ一つ、お返ししていることなのよね」と、物静かに私に話した記憶が頭をかすめた。

 

確かに、若い時のエネルギーは失せ、歳を重ねて回復力が衰えてきた。

考えようによっては、私も「引き算」の後期高齢者の仲間入りしていたという実感として、全く自分勝手な受け止め方をしていた。

 

大好きな「断捨離」もその「引き算」に該当するのではないだろうかと、

想ったのである。