電話で合点

朝から 名刺の整理をしていた所、固定電話に、これまで何時もメールで連絡が入る全く、今年私同様に後期高齢者を迎えた友人で、活動の内容も類似している。

その友人から電話がかかって来るとは、何かメールでは届かない想いを話しかけたかったのか、まさか病気で入院するなんてと、次の友人の声を聴く時間が長く感じた。

待ち切れず私は「何かあった?」と切り出した処、「実はこんな恥ずかしい  内容の話を聴いてくれるの、貴女しかいないし、これまでの活動や仕事も同じだから」

「そうね、同い年で実によく似た生活というか人生仲間だものね」
「貴女、昨年あたりから、講師依頼とか、活動の場からもお声がかからなくなっていないか、もしかしたら、私だけかと思ってね」

「貴女と一緒よ、やはりよっぽどの専門技術や能力が無いと、社会は年齢から世間ではもうそういう年齢になったと私は思っているわよ」

「やっぱり、貴女も同じで気持ちが楽になったわ。ところで最近、私ね、新聞やニュースで、カタカナ語や英語の頭文字を使った省略語やコロナの話題ばかりだし、専門用語も増えて、分からないので検索すると、益々迷路に入って行くばかりで疲れ果ててしまったけど、貴女は相変わらず、トコトン追っかけて頑張っているの」

「貴女と全く同じよ。私は体力オーバーするとシグナルが出るし、既に一部にそのシグナルが点滅しているから、自分の能力と体調に気を付けないといけないので、自分に相応しい生き方をしようと思っているわよ。それで良いと」

「やはり、貴女に電話して良かった。私も貴女と同じ様に無理ない生き方をするのがある意味で、人生の敗者と思ってたが、合点よ。有り難う、じゃねー」

嗚呼、今日も名刺整理が予定通りに進まないが、私も内心、同じ仲間に気持ちが何と無く穏やかになって行くのを感じた。