格差社会を生きる

これまでにペーパーレス社会に、私は、引き出しが太らないので、あまりに抵抗感はなく過ごしてきた。

然し、テレワークやウェブ会議や新型コロナウイルスの感染防止の為に、必要かと思う反面、ドンドンそのウエイトが増えるに従って、私は、元来、機械にも弱く、デジタルも苦手で、いわば相性が悪いのである。

ひと段落したと思っていた矢先に、感染防止の為に、封書の遣り取りを控え、全てパソコン上での処理をする羽目になった。

その際に、印鑑もパソコン上の処理をしなければならない。
全くこの印鑑の処理は、初めてで、この段階で、私はプツンと我慢の限界を感じたのであると共に、何やらお上の方もその方向性に向かっている様である。

ふと、印鑑店はこれまた、「新しい生活様式」という一言で済ますのであろうか。

必死の思いで、添付書類として返信したが、私はドット疲れが出て、今後、この様な状態が進むと、出来る人と、出来ない人の格差社会を生み出すのではないかと、案じてしまった。

特に高齢者にも個人差があり、デジタル社会に対応する環境の住まいに住んでいる人ばかりとは限らないのである。

友人に話をしたところ、「高齢者や出来ない状況にある人にとって、本当に生きにくい世の中になったわね。とてもショックよ。出来ない人はどうすればいいの」と、逆に友人を傷つけてしまった。

相手を意識したり、比較したりしないで、自分の限界を知り、生きていくしかないと、私も近々、落伍者になる日が近いと、そっと心にとめて生きていくしかないと。

案外マイウエイの方が、健康上も精神的にも良いかと想い始めた。