起きて欲しくなかったのに、遂に

4日の社会面で、私は今回の新型コロナウイルスで一番案じていた記事に、人ごととは思えない程のショックを受けた。

4日の日本経済新聞の記事によれば、東京都の練馬区のとんかつ店の54歳の店主が火傷で死亡した。
その男性は東京五輪の聖火ランナーにも選ばれていたそうだが、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で五輪も延期、店は休業と言った、状況に追い込まれ、周囲には閉店を打ち明けていたそうだ。

54歳の働き盛りの店主は、地元商店街の副理事長も務め、趣味はマラソンで各地の市民マラソンのランナーとしても活動し、今回の聖火ランナーを周囲にも報告する程の喜びを持っていたという。

然し、余りにも今までの生き甲斐をコロナによって奪われてしまい、未だ、明確な検証は報じていないが、体に油を浴びたような痕があったと報じている。

恐らく、今回、同じ様な気持ちに襲われた人は。報じられていないだけではないだろうかと察している。

実は私も、この店主の気持ちが痛い程、分かるのである。
これまで、対面を重要視、病気の方に接した行為が、ある意味で、全否定される必要条件の「3密」という新しいスタイルに、生活様式を切り替えなければならない現実を目の前に突きつけられている。

数ヶ月後には、大学の薬学部の学生に「医療ボランティアの実習講義」を控えているが、講義は出来ても、恐らく実習先がないと思っている。

同日の日本経済新聞の「経営の視点」に、編集委員の石鍋仁美氏が、「コロナが変える店と客」に拠れば、詳細は省くが、纏めとして、「環境が大きく変わるときは『続けること』『やめること』『始める』ことの3つを並行して考えることが大事だとある。
さらに「古いあり方を見直し、店や企業と客との新しい関係を築く。危機は点検と変革の契機でもある 」と結んでいる。

さて、私も新しい生活様式にどの程度、業種は変わっても、上手く、もう一度ターニングポイントというか、コロナとの闘いに生き残る為の前向きな姿勢を目下のところは
模索中である。