アンストールとインストール

今日は朝から、「あさくちブルー」にもヒケを取らない雲一つない素晴らしい青空を迎え、加えて今日は、ピカピカの後期高齢者の仲間入りをした75歳の誕生日でもある。

閏年でなければ、今日が24節気の「啓蟄」だが、今年は昨日だった。

「啓蟄」には、私は昨日までをリセットしようという気持ちになる。
今年は、既に、一年程前から私の中で始まっていたが、一つひとつを順序良く進める為の準備期間に時間がかかり、今も弾みが付かないというか、思い切りが悪い。

我が家の平均寿命は、調べて見ると約79歳である。
そうすると、残す所凡そ4歳になるが、思い通りにいかないのが人生だけど、早晩は逃げられない。

別に悲壮感は無く、寧ろ、納得のいくというか、赤字の人生で無く、黒字の人生で終わりたいと想っている。
既に整理済みのものもあり、残すは、一番シンドイの常に心掛けているつもりだが、紙資料の多さは群を抜いている。

コマーシャルでチョット扱う商品は異なるが、「もう5年着なかったら」というフレーズを思い出し、「そうなのだ」と頭では理解出来るが、いざ行動に移そうとするとブレーキが掛かる。

嘗ては思い切りが良すぎて、慌ててゴミ箱を探す程だったが、ここ数年、どうも決断が鈍くなっているのが自分でも認めているにも拘らず、一向に進まないのである。

未だ冷静に自分を見つめる余力が残っている間に、整理しておきたいという想いが日増しに強くなっている。

実は、急いで整理する理由は、表現に些か問題のある誤解を招かねないかも知れないが、目の前の目障りとも言うか、不要と思われるものは、アンストールしたい。

自分勝手かも知れないが、私の中には幾つかの生き甲斐というべきものだけに絞ってインストールしたいのである。

今日を私は例年の「啓蟄」の日として、これまでの人生のトリアージというか、自分の気持ちの優先順位に素直に受け止めていきたい。

74年間の中で、今後はアンストールからインストールの人生を新たにリセットしていきたいと想っている。