想いを決意する日が来た

東京は朝からシトシトと雨が降り、遂に天の川の一年に一度の出逢いは叶わなかった。

ベランダから、重苦しい雨空を見上げながら、ある意味で7月7日は私にとって長い長いスタートの日であり、この日を逃すとまた惰性で過ごすことが分かっていた。

明日は、16年間続けている病院の玄関の七夕飾りを片付ける日だ。

それぞれの願い事の書かれた短冊を一つひとつ、笹の葉から取り外しながら、願い事が叶いますようにと、再度私は想いを馳せていた。。

恐らく、来年はこの場には居ないだろうと決意した日が、いよいよ明日で最後になると思いながら、濡れたベランダの手摺に両手を広げて雨空を見上げていた。

亡くなった母親の宿題として、約30年近く続けて来た「病院ボランティア」活動を、私自身はもう充分にやり切ったというか、やり抜いたと思っている。
私の決意とは、病院ボランティア活動の「終活」を、意味している。

これで良いと自分の決意に、何とも言えない開放感に包まれた七夕の夜だった。