やってみなはれ

11月になれば、毎年石蕗の花が咲くと思っていましたが、今年はなぜか、出会うことがなかったのです。

ところが、用事で四ツ谷に出かけた道筋の公園に、待ち焦がれた石蕗が咲いているではありませんか。
なぜ、そんなに石蕗の花にこだわるのでしょう。
実は、美術の仕事に携わっています時に、ちょうど、日経新聞に現在も掲載されています「私の履歴書」に、サントリーーの社長、元会長の佐治敬三氏の履歴書の中で、確か、美術の記事に私が、思わず、恥じらいも遠慮もなく、手紙を認めました。
当然、私の一方的な突拍子も無い行動ですが、私はわが子でも、生まれた時が親子でも初対面といった横車を押しては、各界の経営者に臆面もなく手紙でアプローチを試みました。
佐治敬三会長にお送りしました手紙の最初の挨拶が、「石蕗の花が盛りを迎えています今日この頃でございます」が書き出しでした。
その後は、佐治会長から丁寧な挨拶には、仕事を頑張るように、そして、新製品を送りますので、個展等のオープンパーティで使ってください」と数年間に渡って贈ってくださったのです。
「私の履歴書」でも記載されていますが、新しい試みを相談する社員に「やってみなはれ」と信じ、励まされたという一節が、今も忘れられない一言です。
私も自分に「やってみなはれ」といえるものを探しているところで、ウロウロ、キョロキョロしています。