亡き父へのプレゼント

6月の第3日曜日は「父の日」で、民間の調査によれば父親が子どもからのプレゼントで一番嬉しいのは手紙とのこと。振り返ると、父に手紙を書いたことは記憶にないとの思いから、既に亡くなって18年目にして父の日にプレゼントをすることにしました。

お父さんは銀座が好きでしたね。今は無くなりましたが、有楽町の駅の近くにあった「ジャーマンベーカリー」でハンバーガーを食べましたね。私は初めて目の前のハンバーガーのボリュームに圧倒されましたよね。「ビックリしただろう」と私が驚いている顔をみて、自慢げでしたね。
日曜日の夜は、家族で映画館に足を運びましたね。帝国劇場が閉館になるというので、最後に上映されている「アラビアのロレンス」を見に行くことになりましたが、母親が体調がすぐれず夜間のため、父二人で出かけたことがありましたよね。運が悪くひとつの席が柱で体をずらさないと、スクリーンが見えにくいのです。その時私に席を譲ってくれましたよね。後で首が凝っちゃったよと言って手で首筋を揉んでいましたよね。
大学入学祝い に「伊東屋」でパーカーの万年筆をプレゼントしてくれましたよね。その時万年筆は人に貸してはいけないと注意してくれたこともよく覚えていますよ。
時々、銀座7丁目の「ビヤホールライオン」で親子で乾杯したことも楽しかったですよね。
いろいろありましたが、楽しい思い出をたくさんありがとう。
父の日は白い薔薇を贈るそうですが、ちょうど百合の花が咲きましたので代わりにプレゼントします。
ちなみに百合の花言葉は「子の愛」とありました。