私の「 ピンクのもーも」

今年の連休を利用して、セピア色に近い新聞の切りとった資料を整理しようと決心しました。

残念ながら寄る年波には勝てず、取捨選択の手が思うように進みません。気分転換に近くの公園の切り株のベンチに座って、リセットをしている時に、ふと「 ジェインのもうふ 」 の気持ちを思い出しました。
「 セールスマンの 死」 の戯曲で知られるアーサー・ミラーが娘さんのために書いたと言われる一冊の絵本のことです。娘さんは、「 ピンクのもーも」を片時も離さずに大切にしていました。使っているうちにだんだん細くなり、もうふの役目を果たせないほどになっていました。ついには小鳥が巣作りのために持って行ってしまいました。時代の流れが速い時代、資料にも賞味期限がある、あってもいいのではと、心の整理をして立ち上がった時に、紅いマロニエの花が真っ直ぐ空に向かって咲いていました。